何が起きたか

OpenAIが7月23日、公式ブログで新機能「Health in ChatGPT」を発表しました。医療記録や健康データをChatGPTに安全に接続し、体調や薬について相談できるようにする機能です。

提供は米国のユーザー限定、対応はwebとiOS、プランはFree・Go・Plus・Proの全プラン、18歳以上が対象です。接続できるのはApple Health、米国内の対応病院システムの医療記録、One MedicalFunction Health。使い方はサイドバーの「Health」を開いて「Get started」を選び、案内に沿って接続するだけ。接続すると同期が始まり、完了まで数分かかることがあります。そのあと持病や服薬中の薬を確認・更新し(家族歴を足すこともできます)、会話を始める流れです。

プライバシー面の記述もはっきりしています。接続した医療記録やApple Healthデータは、基盤モデルの学習にも広告のターゲティングにも使わないとのこと。通信・保存時は暗号化され、健康情報にはさらに追加の暗号化がかかります。利用には原則ユーザーの許可が必要で、常時許可にするかは設定でいつでも変更可能。接続を解除すれば同期データは30日以内に削除されます(会話履歴自体は手動削除まで残ります)。医療記録から直接メモリが作られることもない、とも書かれています。そして最後に一文、「ChatGPTはミスをすることがあり、資格を持つ医療専門家によるケアや判断の代わりにはならない」という免責がしっかり添えられていました。

生活で何が変わるか

結論から言うと、日本の生活者が今すぐ使えるニュースではありません。米国限定で、いつ日本に来るかはこの発表に書かれていないので、ここで推測はしません。「そのうち来るらしい」で期待だけ先行させず、まず「今は使えない」と正直に把握しておくのが一番の実益だと思います。

それでも読む価値はあります。ひとつはプライバシー設計の考え方。学習・広告に使わない、許可制、解除後は消える——という条件は、将来この手の機能が日本に来たときに「何を確認すればいいか」のチェックリストになります。もうひとつは、記録を自動でつながなくても、健康について相談すること自体は今の日本からもできるという事実です。たとえば子どもの体調が悪いとき、お薬手帳や体温の記録を自分で手入力してChatGPTに聞いてみる、というのは今でもできる使い方です。ただし何度でも書きますが、それは雑談の相談であって診断ではなく、実際の判断は医師に委ねるべきものです。

マスターの一言

正直に言うと、この機能は日本からまだ触れないので「使ってみた」とは書けません。米国限定の発表を読んだだけです。

ただ、学習に使わない・広告に使わない・許可制・削除ポリシーありという条件を先に公開してくれるのは、健康データを扱う機能としては誠実な出し方だと感じます。うちも子どもの体調不良のたびに市販薬や体温をメモ代わりにChatGPTへ聞くことはありますが、それはあくまで自分の頭の整理のためで、最終判断は小児科に任せています。便利さと「代わりにはならない」という限界を、いつも分けて考えるようにしています。