何が起きたか
Googleが9月2日(米国時間)、動画作成ツール Google Vids に、手元の文書を短い要約動画に変換する機能を追加したと発表した。AIが中身から台本とナレーションを作り、画面に出すビジュアルまで用意する、と書かれている。
日本語のヘルプページに手順も載っている。パソコンでGoogle Vidsを開き、[ファイル]メニューから[ドキュメントを変換]を選んでファイルを指定する。ヘルプが選べるファイルとして挙げているのは .doc・.docx・.pdf の3つだ。
目を引いたのは、いきなり動画が出てくるのではなく、先にAIが作った台本が表示されるところ。台本のセクションがそのまま1シーンになる。いらないセクションを消したり、文章を直接書き直したり、AIナレーションの声を選んだりしてから[生成]を押す流れになっている。できた動画は編集・共有・書き出しができる。
個人向けの対象として書かれているのは Google AI Plus・Pro・Ultra。仕事用ではBusinessとEnterpriseの各エディション、Education Plus、非営利団体向けも挙がっている。管理者側にも利用者側にも、オンにするための設定は無いとされている。配信は「Rapid Release」のドメインではすでに提供中で、「Scheduled Release」のドメインには9月5日から順次、最大15日かけて表示されるとある。
対応言語の欄に、この機能の名前が無い
引っかかったので、Googleの公式ページを2つ数えた(いずれも日本時間9月5日の朝に確認)。
ひとつめは「Google Workspace with Gemini の対応言語」のページ。Google Vidsの欄に名前が挙がっているのは4つで、画像の生成と編集、AIナレーション、AIアバター、Googleスライドを動画に変換、だった。今回の「ドキュメントから要約動画」は入っていない。そして同じページの末尾には、ここに挙がっていない機能は英語のみの対応で、使うにはGoogleアカウントの言語を英語に設定するようにと書かれている。
ふたつめは「Google Workspace with Gemini を使ってみる」にある、Google AIプランごとの機能比較表。ここのGoogle Vidsの行は7つ(AIアバター、Veo 3を使ったAI動画クリップ、AIナレーション、画像の生成、音楽の生成、動画作成サポート、Googleスライドから動画への変換)で、こちらにも今回の機能は無かった。名前が無い理由までは、どちらのページにも書かれていない。
参考に、AIナレーション単体は日本語を含む23言語に対応している。スライドを動画にする機能も日本語を含む8言語に対応済みだ。Vidsが日本語に対応していることと、Vidsの全機能が日本語で使えることは別だと考えたほうがいい。
生活で何が変わるか
ハマりそうなのは、読まないといけないのに読めていないPDFが溜まっているときだ。
学校や自治体から届く長いお知らせ、保険や契約の説明資料、家電の分厚い取扱説明書。全部読む気力は無いが、要点は押さえておきたい。ああいう資料を渡して、台本の段階で「この章はいらない」と削れるのは現実的な使い方だと思う。文字を追う気力が残っていない時間帯でも、音声つきなら手を動かしながら流せる。
副業や小さな商売をしている人なら、すでに作った企画書やPDFから紹介動画のたたき台を1本出す、という使い道もありそうだ。
ただし対象は有料プランで、無料のGoogleアカウントだけでは使えない。
マスターの一言
機能そのものより、公式ページ2つに名前が無いことのほうが気になった。発表では個人のAIプランも対象と書いてあるのに、言語の一覧にもプランの比較表にも出てこない。なぜ無いのかは書かれていないので、こちらも書かない。
ただ、対応言語ページが「ここに挙がっていない機能は英語のみ」と明言している以上、日本語の資料を入れて日本語のまま動画になるかは、今の時点では保証されていないと受け取っておくほうが安全だ。対象プランを使っているなら、まず短いPDFで1回試して、出てきた台本が日本語かどうかを見るのが早い。2つのページの更新は追いかけて、名前が載ったらここに書く。
