何が起きたか
Googleが9月4日(米国時間)、音楽を作るAIモデル Lyria 3.5 を Gemini アプリで使えるようにしたと発表した。あわせて開発者向けの Gemini API でも提供する。公式ブログが挙げている改善は、ボーカルの表現力、曲のアレンジの豊かさ、音の忠実度の3点だ。
Gemini アプリ側でできることとして書かれているのは次の3つ。
- ジャンルを選ぶか文章で説明し、ボーカル入りかインストゥルメンタルかを選べる
- テンプレートから始められる。例として挙がっているのは動画の後ろに流すBGMと、誕生日用のオリジナル曲
- 曲の長さを、短いものと長いものから選べる
提供範囲は「ウェブとモバイルアプリで、世界中のすべてのユーザー」と書かれている。このほか Google Flow Music、Google AI Studio、Google Vids でも使えるとしている。
このモデル自体は7月29日に発表済みで、そのときは音楽ツール Google Flow Music で使えるようになった段階だった。当時の記事では、日本から使えるのか、誰がどんな条件で使えるのかが発表にも製品ページにも書かれていない、と書いて終えている。今回の発表は、その「どこで使えるのか」にGeminiアプリという答えが付いた形になる。
条件のほうはまだ揃っていない
一方で、値段と長さの条件は追いついていない。Geminiの音楽生成の製品ページを日本語版と英語版の両方で開いたが、9月5日の時点でどちらも「Lyria 3.5」という表記は1か所も無く、Lyria 3 と Lyria 3 Pro の2段構えのままだった。そこに書かれている線引きはこうなっている。
- Lyria 3:無料。最長30秒。「高速モード」を選んで作る
- Lyria 3 Pro:最長3分。「思考モード」か「Pro」を選ぶ。Google AI Plus・Pro・Ultra の各プランで上限が引き上げられる
国については、Geminiアプリが利用できるすべての国で使えると書かれている。ただし18歳以上に限られる。作った曲にはSynthIDという目に見えない透かしが入る。
つまり今日の時点で分かるのは、Geminiアプリで音楽を作れること、無料でも触れること、無料だと30秒までらしいこと、までだ。発表にある「短い曲と長い曲を選べる」がこの30秒と3分の線とどう重なるのかは、まだどこにも書かれていない。
生活で何が変わるか
現実的な使い道は、やはり自分の動画に載せるBGMだと思う。子どもの運動会や誕生日の動画をまとめるとき、音楽をどうするかは地味に時間を食う。フリー素材を探しに行くと、尺と雰囲気の両方が合うものを見つけるまでに、編集より長くかかることがある。
製品ページの数字で見るなら、無料の30秒はそこに対しては短い。SNSに上げる短い動画なら足りるが、数分の動画を1曲で通すには足りない。長い曲が要るなら有料プランの話になる、という読み方をしておくのが安全だと思う。
もうひとつは、単純に触って楽しい種類の機能だということ。ジャンルとテンプレートが用意されたぶん、何を打てばいいか分からない状態からは抜けやすくなっているはずだ。楽器も譜面の知識も要らない。
マスターの一言
私はまだ Lyria 3.5 で1曲も作っていないので、音が良くなったかどうかは語れない。今回はっきりしたのは提供先の話だけで、値段と長さの条件は、発表と製品ページで見ている版が違う状態のままだ。ここは自分の耳で確かめて、無料枠で実際に何秒の曲が出てくるかを書き足す。
