何が起きたか
8月27日付でChatGPTのリリースノートに、一時的なチャット(Temporary Chat)の設定が増えたという項目が載った。一時的なチャットは、履歴に残さずに使い捨てで話すためのモードだ。
変わったのは2つ。始めるときにパーソナライズするかどうかを選べるようになったことと、あとから履歴に保存できるようになったこと。
リリースノートとヘルプのTemporary Chat FAQを突き合わせると、線引きはこうなる。
パーソナライズしない場合(こちらが既定)
- メモリ・カスタム指示・プラグインを使わない
- 新しいメモリも作らない
パーソナライズする場合
- すでにあるメモリ・カスタム指示・プラグインを使って答えを合わせる
- ただし新しいメモリは作らない(既存のものを参照するだけ)
そしてこの選択は始めるときにしかできず、会話が始まったあとは変えられないとヘルプに明記されている。
保存のほうも条件がある。保存すると普通のチャットに変わる。そこから先はアカウントの設定に従うので、メモリがオンなら以後の回答に使われるし、モデル改善への提供設定もアカウントの設定が適用される。つまり、一時的なつもりで話した内容を、あとから普通のチャットに格上げする操作にあたる。
保存しなかった一時的なチャットについては、安全性の目的で最大30日はコピーを保持することがあるとFAQに書かれている。
公式ページの間で揃っていないところ
一次ソースを2つ読んで、食い違いを1つ見つけた。
FAQには、パーソナライズしない一時的なチャットはカスタム指示を使わないと書かれている。一方、Mac版アプリの一時的なチャットのヘルプには、カスタム指示を設定していればChatGPTはそれに従う、と今も書かれたままだ。Mac版のページの更新表示は2日前で、今回の変更より前を指している。
どちらが今のMac版の挙動かは、こちらでは確かめられていない。カスタム指示に名前や仕事の内容を書いている人は、Mac版で一時的なチャットを始めたときに何が引き継がれるかを自分で1回試してから使うのが安全だと思う。
もう1つ。今回の項目には対象プランの記載が無い。同じリリースノートの8月25日の項目はFree・Go・Plus・Proと名指ししていたので、書かれていないほうが例外だ。無料プランで使えるかどうかは、この2ページからは読み取れない。
生活で何が変わるか
うちで効きそうなのは、カスタム指示を消さずに素の答えをもらえるところだ。
普段のChatGPTには、主夫で、子どもがいて、こういう文体で、という前提を入れてある。便利な反面、一般的な相場や手順を聞きたいときに、こちらの事情に寄せた答えが返ってくることがある。これまでもそれを外す手段は一時的なチャットだったが、外すと逆に毎回ゼロから説明し直しになっていた。今回できたのは、外す・使うを会話ごとに選ぶという中間の置き方だ。
もう1つは保存のほう。使い捨てのつもりで聞いた話が、思いがけず後で要る形になることがある。献立の相談から買い出しの手順が出てきた、というような場合だ。これまでは開き直して打ち直していた。
ただし、保存の意味は履歴に残すことだけではない。保存した時点でアカウントの設定側に移るので、モデル改善への提供をオンにしている人は、その扱いも一緒に切り替わることになる。使い捨てで話した内容を保存するかどうかは、そこまで含めて決めたい。
マスターの一言
私の手元ではまだこの選択画面が出ていないので、実際の見え方は書けない。確かめたのは公式のリリースノートとヘルプに何が書いてあるか、というところまでだ。
読んでいて引っかかったのは、あとから変えられないという一文だった。この手の設定はたいてい途中で切り替えられるので、始める前に決める形は珍しい。
急いでいるときほど、こういう1回きりの選択は流し読みで押してしまう。私は当面、パーソナライズしない既定のまま使って、必要なときだけ選び直すことにする。
