何が起きたか

Claudeの公式ヘルプのうち、AIが作った文章やファイルへの印を説明するページが更新された(10月1日午前4時32分の取得時点で「Updated today」、日本語版も同じ内容で「今日アップデートされました」)。Claudeが作った文章やファイルに、機械で読める印をどう付けるかをまとめたページだ。透かしそのものの仕組みは、8月の既報で書いた。

今回変わったのは、どのモデルに印が入るかの表だ。Internet Archiveの9月30日(日本時間16時09分)の保存版と比べると、こうなっている。

  • 文章の透かし(Claudeのアプリなど): Fable 5・Opus 4.8・Sonnet 5の3つが新しく対象になった。これで印があるのは15モデル中8つ
  • まだ空欄のモデル: Mythos 5、Opus 4.7・4.6・4.5、Sonnet 4.6・4.5、Haiku 4.5の7つ
  • ファイルの来歴情報(C2PA): 15モデルすべてに印がある(これは前の版も同じ)

新しく加わった3モデルは、AWSなどのクラウド経由で使う場合、9月30日以降さらに数日かかることがあると注記されている。

もう1つ、前の版にあった「8月2日より前に出たモデルも、2026年12月2日までにすべて対象にする」という一文から、日付の部分が消えた。今は「8月2日より前のモデルにも透かしを加えている」とだけ書かれている。消えた理由はヘルプに書かれていない。

生活で何が変わるか

気になるのは「Claudeで書いた文章は、人に見抜かれるのか」だと思う。ヘルプを読む限り、今のところ一般の人が文章を調べる道具は案内されていない。文章の透かしを調べる検出APIは先行提供中で、使えるのは規制当局・警察などの法執行機関・報道機関・ファクトチェッカー・研究者・教育機関など、EU法で必要とされる組織と、法律への対応で確認が必要な企業だけだ。範囲は時間をかけて広げる予定、とある。

画像などのファイルは別だ。無料の確認ツール(Claude Content Checker)にファイルを入れると、Claudeが付けた来歴情報があるかを調べられる。ページには、ブラウザの中で動き、ファイルは端末の外に出ないと書かれている。対応形式はJPG・PNG・MP4・MP3など。文章は調べられないとも明記されている。

印が見つからないからといって、AIが関わっていないとは言えない、ともヘルプは書いている。例として挙がっているのは次のような場合だ。

  • 対応前のモデルで作った
  • 大きく書き換えた・言い換えた・翻訳した、ほかの文章に混ぜた
  • 文章が短すぎる
  • 形式の変換・保存し直し・スクリーンショットで、ファイルの情報が消えた

逆に印が見つかっても、校正や翻訳を頼んだだけでも付くことがあるので、Claudeが元の書き手だとは限らない。

マスターの一言

私はこのヘルプの表と保存版を見比べただけで、確認ツールに実際のファイルを入れてはいない。

表を見て分かるのは、同じClaudeでも、使ったモデルによって文章に印が入ったり入らなかったりする、ということだ。調べる側の道具も、今は一部の組織に限られている。「印があるか」でAIかどうかを決められる段階ではない、と受け取っておくのがよさそうだ。

出典: How Claude marks AI-generated content(Claude ヘルプセンター) / 同・日本語版 / Claude Content Checker / Internet Archive 保存版(2026年9月30日)