何が起きたか
8月25日、ChatGPTのリリースノートに、ChatGPT Work のクラウドブラウザ(クラウド上にある、手元とは別のブラウザ)がログインの要るサイトでも作業を続けられるようになった、という項目が載った。
公式の例は4つで、うち1つは求人の人材探し。残る3つが生活寄りだ。引っ越し先の公共料金の契約、運転免許の窓口の予約やパスポート更新の書類、保険のポータルでレントゲンや血液検査の費用。窓口は原文でDMV、保険も米国前提だ。
ログイン画面でChatGPTは止まり、安全なサインイン用フォームを出す。IDとパスワード、2段階認証やセキュリティコードがあればそれも入れる。入れた情報は遠隔ブラウザに直接渡り、モデルからは見えず、保存もされないと公式にある。出す前に別の検査モデルが、要求内容と入力先にフィッシングや偽装の兆候がないか調べる。一度入れば期限まで使い回される。
前の版と何が変わったか
同じ記事の7月11日時点の保存版と並べた。
- 7月11日版には、公開時点では公開ページでしか動かないとあり、認証情報を受け取らない・自動入力やパスワードマネージャを使わない・サインインしない・決済をしない、と並ぶ。求められれば止まる
- FAQにも、公開時点ではサインインも決済もできない、とあり、保存したクッキーでも認証済みの閲覧やサインインはできない、と二度
- 今の版はこれらが全て消え、代わりにサインインの節ができた
クラウドブラウザには、今までできなかったことができるようになった変更だ。リリースノートには、Workのブラウザはパスワードマネージャに対応するともある。7月版が使わないと書いていた点だ。ChatGPT全体では初めてではない。これとは別に前からあるエージェント機能でも、ログイン画面で自分がブラウザを操作して手動でログインすれば扱えた。変わったのは、手動操作なしにフォームで渡せる点だ。
決済は慎重に読みたい。7月版の決済をしないという一文は消え、取り消しにくい操作や金銭・法律・アカウント上の約束は実行前に確認を求める、例に予約の確定と支払い、とある。ただしFAQには取引の段階が対応しないこともある、と残る。決済まで通るとは公式も言わない。
生活で何が変わるか
Work は別契約でなくChatGPT内のモードだ。そのうえで無料プランとGoプランでは使えない。ただし範囲の書き方は公式の2ページで揃わない。リリースノートはPlusとPro、ヘルプは無料とGoを除く有料プランと書く。外れる点は同じ。対応地域のウェブとスマホが対象で、職場アカウントは設定次第。
歯止めは自分で決める。設定 > Cloud browser で、新しいサイトを開く扱いを3つから選ぶ。毎回自分で確認する、ChatGPTがURLを見て怪しい時だけ聞く、全部許可する。全部許可は公式が推奨しないと明記する。
このブラウザは手元のものと別物で、開いているタブ・閲覧履歴・保存したパスワード・クッキー・拡張機能・ログイン済みのアカウントを一切使わない。手元でログイン済みでも、こちらでは別にログインする。溜まったログインは 設定 > Cloud browser > Browser data から消せる。消せばログアウトする。
自動のブラウザを制限するサイトでは、手元でなら開けるのに弾かれる。サイト側の判断だと公式は書き、別のサイトか自分で開くよう案内する。行き詰まるとChatGPTが引き継ぎを求める。自分から頼むこともでき、その時はリンクが渡される。どちらもログインとは別の話だ。公式自身も、プロンプトインジェクション(ページに仕込んだ指示でAIを誤作動させる手口)やフィッシング、意図しない操作は試験しているがその対策で全てのリスクが無くなるわけではないと書く。会話欄にパスワードや認証コード、支払い情報を貼るなとも明記する。
マスターの一言
まだ試していない。便利だったとは書けない。
引っかかるのは、ログインを預ける先が増えることだ。パスワードがモデルに見えない設計なのは分かる。ただ、ログイン状態が期限まで残るなら、その間クラウド側から自分のアカウントに入れる。最初は料金プランを見るだけの相手から。
出典: ChatGPT Release Notes(OpenAI公式・2026年8月25日) / Using cloud browser in ChatGPT(公式ヘルプ)
