何が起きたか

xAIが8月7日、画像の生成と編集のモデル「Imagine Image 2.0」を発表した。grok.com/imagine とiOS・Androidアプリで、新しい「Quality Mode」として一般提供が始まっている、と書かれている。APIでの提供は「近日」とだけあって、時期の明示はない。

公式の説明で目立つのは、絵の綺麗さより編集のしやすさのほうだ。

  • 魔法の杖: 指した領域だけを編集し、それ以外はそのまま残す
  • 範囲選択(セグメンテーション): 画像の中の狙った範囲を選んで変える
  • 背景の除去: 被写体だけを背景透明で書き出せる
  • 複数参照の編集: 1回の生成で参照画像を最大5枚まで使える(手作業の合成が要らなくなる、と説明されている)
  • スマートリサイズ: 比率(1:1、9:16、16:9など)を選ぶと、その画面に合わせて構図を作り直す

モデル側は「文字組みとレイアウトをデザイナーがやるように設計するので、要素の多い画像でも崩れにくく、小さな文字もはっきり出る」と説明されている。加えて、写真編集・商品の色替え・ECの商品写真・プロフィール写真風・アイコン・ゲーム素材といった用途別テンプレートが用意された。

性能について、xAIは「画像生成と画像編集の両方で世界2位」と書いている。ただしこれはArenaのリーダーボード(8月7日時点)を根拠にした自社の発表で、第三者が別途検証した数字ではない。

生活で何が変わるか

画像生成を家の用事で使おうとすると、たいてい2回目でつまずく。「この人物のままで背景だけ変えて」と頼んだのに、全体が別物になって戻れない。今回入った道具は、そこを直す方向に寄っている。

思いつく用途はこのあたり。

  • フリマに出す服や雑貨の写真から背景だけ抜いて白背景にする
  • 同じお知らせの画像を、正方形(投稿用)と縦長(ストーリーズ用)で作り直す
  • 学校や地域の集まりのお知らせを、文字を入れた1枚画像にまとめる

特に「小さい文字が崩れにくい」が本当なら、日付・時間・持ち物みたいな読ませる情報を画像に載せる用途が現実的になる。これまでは、生成した画像に後から自分で文字を乗せるほうが早かった。

プランの条件については注意がいる。今回の発表文にはプランの記載がない。x.aiの料金ページを見ると、SuperGrok(月30ドル)の紹介に「画像・動画生成」が挙がっている一方、無料プラン(0ドル)の紹介にはこの項目がない。プラン比較表は記号表示で、無料でどこまで触れるかは公式の文面からは読み取れなかった。自分のアカウントで開いてみて確かめるのが確実だと思う。

もう一つ。出品写真の加工は、背景を整えるくらいなら普通の下ごしらえだけれど、実物と違う印象になる直し方(色を変える、傷を消す)は避けたほうがいい。あとで揉めるのは自分だ。

マスターの一言

まだ試していないので、出てくる画像の質については保留にする。

個人的に見ているのは2位という順位のほうではなく、「指した場所だけ直せる」のほうだ。画像生成でいちばん時間を溶かすのは、気に入った1枚が出たあとの微調整で、全部やり直しになる瞬間だと思っている。そこに道具が増えたなら、実務での使い勝手は順位より変わるかもしれない。


出典: Imagine Image 2.0(xAI公式・2026年8月7日)xAI 料金ページ