何が起きたか

Googleが8月13日(日本時間14日の未明)、Googleスプレッドシートに Sheets canvas という機能を発表しました。表のデータを、話し言葉で頼むだけで触って動かせる画面に作り変えるものです。Googleはこれを「ミニアプリ」と呼んでいます。

「勉強の進み具合が見えるトラッカーを作って」と頼むと、Geminiがその画面を組み立てる。数式もプログラムもいりません。あとから「ダークモードにして」のように、また話しかけて直せます。

大事なのは、元の表と作った画面がつながったままだという点です。画面の側でカードを動かしたり数字を書き直したりすると、その場で元の表に反映される。逆も同じです。公式はこれを「読み書きできる層が表の上に乗っている」と説明しています。画面はスプレッドシートのタブとして残るので、共有の仕方もいつもの表と変わりません。

公式が挙げていた例は、課題の一覧を締切と進み具合が見える学習トラッカーに、招待客のリストをドラッグで席を入れ替えられる結婚式の席次表に、予算表を条件を変えると数字が動くダッシュボードに、といったもの。ほかにカンバン、カレンダー、ヒートマップ、付箋を並べるホワイトボードも挙がっています。

生活で何が変わるか

先に今の制限を書いておきます。今回はここがいちばん大事です。

  • アカウントの言語設定が英語の場合のみ。日本語設定では今のところ出てきません
  • ウェブ版のみ。スマホのSheetsアプリでは使えません(公式の手順も「パソコンでスプレッドシートを開く」前提で書かれています)
  • 基本は有料。個人だと Google AI Pro / Ultra の加入者が対象です。ほかに、個人アカウントで新機能を先に試す Workspace Experiments という試験プログラム経由も対象と書かれています
  • 作成・編集の回数に、1人あたりの上限があります
  • 扱えるのは1つのタブの中のデータだけ。ファイルはGoogleドライブ上のものが対象です(他社ストレージやオフラインの書類は不可)

出てくる時期も一斉ではありません。企業向けの案内では、早出しの設定になっている組織は8月10日から、通常の設定の組織は8月31日から順次、と書かれています。

そのうえで、なぜ取り上げたか。表計算が苦手な人ほど効く方向の機能だと思ったからです。

家計簿も献立も学校の予定も、結局スプレッドシートに落ち着いている人は多いと思います。ただ行が増えるほど、見返すのがしんどくなる。「先月より食費どうだったか」を知りたいだけなのに、目で追う作業が挟まる。関数やグラフでどうにかできるのは分かっていても、そこで止まるんですよね。

Sheets canvas がやったのは、その「どうにかする」部分を言葉で頼めるようにしたことです。公式も、パッと見て分かる形にしたい例として、結婚式の準備・学校の課題・副業の収入の比較を挙げていました。想定している相手は、表計算の玄人ではなさそうです。

マスターの一言

正直に書くと、手元ではまだ動かせていません。アカウントの言語設定を英語にすることが条件で、そこを切り替えて試すところまで今日はやっていないためです。なので使い心地は言えません。

それでも早めに触りたいと思ったのは、AIに頼む場所が自分のデータの上だからです。チャット欄でAIに家計の相談をすると、結局こちらが数字を打ち直して渡すことになります。この機能は最初から自分の表の上に乗っているので、その転記がいらない。地味ですが、続くかどうかはたいていそこで決まります。

言語の制限は、おそらく時間が解決します。日本語設定で出てきたら、あらためて家計簿で試して報告します。

詳しくは原文(英語)をどうぞ。