何が起きたか
ChatGPTの英語版リリースノートに、9月17日付で「ChatGPT for Word」の項目が載った。Microsoft Wordの画面の中にChatGPTのサイドバーを開いて、開いている文書について頼める。専用のヘルプページもあり、冒頭に、無料プランを含むすべてのプランが対象、と書かれている。ページに埋め込まれた更新時刻は日本時間9月18日1時50分。
ヘルプが挙げている「できること」は5つ。
- メモや元になる文章から、提案書や報告書などの下書きを作る
- 文書を要約する
- 読む相手に合わせて、ある節を書き直す
- 構成を並べ替え、見出し・番号・書式を整える
- 分かりにくい言い回しや、用語の不統一を見つける
WordはExcel、PowerPointと同じChatGPTのアドインで動く。アドインは、Wordなどに後から足す追加機能のこと。Word用に別のアドインは要らない、とヘルプのFAQにある。
使う手順
ヘルプに書かれている手順は次のとおり。
- Microsoft MarketplaceのChatGPTのページで Get it now を選ぶ
- 案内に沿って入れる
- Wordを開き、画面上部のメニュー(リボン)からChatGPTを開く
- ChatGPTのアカウントでサインインする
- 文書を開いて、サイドバーに頼みごとを書く
会社などのワークスペースでは、管理者がオン・オフを切り替えられる。10月1日からは既定でオンになる、とある。
気をつけること
ヘルプの「今の制限」とFAQから、家で使うときに関わりそうなものを拾う。
- 開いている文書のほかに、パソコンの中の別のファイルは参照できない。使いたい内容は頼みごとに貼りつける
- 複雑な書式や表・グラフは、手で直す必要が出ることがある
- 間違えることも、残したかった内容まで書き換えることもある。大事な事実や数字は確かめ、大きく直す前に複製を保存しておくよう書かれている
- アドインでの会話は、いつものChatGPTの履歴とは別。メモリ(前の会話で伝えたことを覚えておく機能)も引き継がれない
使った量はトークン(AIが読み書きした量を数える単位)で数えられ、プランごとのトークンの上限がかかる。Codex(OpenAIのプログラミング用AI)などと共通の利用枠があるプランでは、Wordで使った分、その枠が減る。個人プランのクレジットは、ヘルプの案内先のページを9月8日時点で書いた。そのページには今、Wordもその枠を使うと足されている。
日本語のページはまだ無い
専用ヘルプを日本語で開くと、「この記事は、選択された言語ではまだご利用いただけません。代わりに英語版を表示しています。」と出て、英語のまま表示される。日本語版のリリースノートも、いちばん上は8月4日の項目で、9月17日のWordの項目はまだ無い(どちらも日本時間9月18日10時台に確認)。
日本から使えるかどうかは、ヘルプには国名では書かれていない。ストアの英語のページには、プランや地域、Microsoft 365の環境などで使えるかどうかが変わることがある、とある。
生活で何が変わるか
学校や町内会に出す文書をWordで作る人は、別の画面のChatGPTに貼りつけて貼り戻す往復が減る。箇条書きのメモから下書きを作り、見出しをそろえるまで同じ画面で頼める。
なお、7月に書いたWordやExcelのCopilotのモデルが変わった話は、Microsoft 365 Copilotという別の製品のこと。今回のアドインは発行元がOpenAIで、ChatGPTのアカウントでサインインする。
マスターの一言
Wordで文書を作るたびにChatGPTの画面と行き来していた人には、素直にありがたい話だと思う。ただ、履歴とメモリが引き継がれないのは覚えておきたい。いつもの会話で伝えてある前提は、アドインの側では伝え直すことになる。
ヘルプ自身が、大きく直す前に複製を保存して、と書いているのは正直でいいなと。
出典: ChatGPT for Word(OpenAI Help Center) / ChatGPT — Release Notes(OpenAI Help Center) / ChatGPT(Microsoft Marketplace・英語のページ)
