何が起きたか
中国のMoonshot AIが開発するAI「Kimi」の日本公式アカウント @KimiAI_Japan が、日本時間8月21日11時45分に「はじめまして、日本。Kimiです。今日から、日本での歩みを始めます」と投稿した。同じ投稿で、リプライ・フォロー・リポスト・いいねをした人から抽選で10名に月額プラン「Allegretto」(39ドル相当)が当たるキャンペーンも案内している。
ただし、今日いきなり日本語対応になったわけではない。日本語ページ www.kimi.ai/ja はInternet Archiveに8月18日時点のスナップショットが残っているし、公式アカウントもXのプロフィール上は7月からの開設で、前日8月20日にも日本語字幕つきの解説動画を投稿していた。今回は「日本での本格スタートの挨拶」と受け取るのが実態に近い。
生活で何が変わるか
開いて確かめたところ、画面は完全に日本語だった。サイドバーも「新しいチャット」「スライド」「徹底的な調査」「シート」と並んでいる。
ただし入力欄に書いて送信しようとすると、そこでログイン画面になった。電話番号(国番号に+81が選べる)に確認コードを送るか、Googleアカウントで続行するかの二択。その画面には「中国本土はこちら kimi.com」とも書かれていて、kimi.ai のほうが国外向けだと分かる。
料金は公式ヘルプにはっきり書いてある。有料はModerato(月19ドル)/Allegretto(月39ドル)/Allegro(月99ドル)/Vivace(月199ドル)の4段階。そのうえで「チャットでのK2.6は全ユーザー無料で、クレジットを消費しない」とある。逆に言えば、話題の最新モデルK3やスライド作成、ディープリサーチは有料プランのクレジットを使う側だ。抽選で配られているのは「K3を試せる枠」と考えると分かりやすい。
そして一番大事なところ。プライバシーポリシー(8月13日更新・英語のみで、日本語版は見当たらなかった)には、入力したプロンプト・音声・画像・動画・ファイルについて「サービスの提供と改善のために処理する。これにはAIモデルの学習と最適化を含む」と書かれている。学習をオフにする設定の説明は、規約の中には見つけられなかった。運営者は「NOVASCENT PRIVATE LIMITED」と記載され、データが居住国の外のサーバーに移ることがある旨も明記されている。利用は13歳以上から。
仕事の機密や家族の個人情報、学校のプリントの実名部分は入れない——という線引きを先に決めてから触るのが無難だと思う。
マスターの一言
正直に書くと、今回私が触れたのはログイン画面までで、中身を使い込んではいない。感想ではなく、規約とヘルプを読んだ時点の所感として書く。
日本語で使えるAIが増えるのは歓迎したい。日本語に強いAIの動きは他にもあって、選択肢があること自体はいいことだ。ただ「フォローして抽選に応募」の前に、規約のあの1文を見ておくかどうかで、後から困る確率はけっこう変わると思う。試すなら、献立や旅行プランのような外に出ても困らない用事から始めるのがいい。
出典: Kimi 日本公式Xの告知ポスト(2026年8月21日) / Membership plans overview(Kimiヘルプセンター) / Pricing details(同) / Privacy Policy(2026年8月13日更新)
